Expo 52

Expo SDK 52 がリリースされました！このバージョンには React Native 0.76 が含まれており、多くの機能強化や変更が行われています。特に、新しいアーキテクチャがデフォルトで有効になった点が大きな特徴です。本記事では、変更点をわかりやすく解説します。

🔹 全般的な変更

新しいアーキテクチャがデフォルトで有効に（app.json の newArchEnabled: true）
- 新規プロジェクト (npx create-expo-app) では有効化済み
- 既存プロジェクトはオプションで有効化可能
- Expo SDK 53 では オプトアウトが必要になる可能性
- Expo Go は新しいアーキテクチャのみをサポート
- 問題がある場合は newArchEnabled: false に設定し、開発ビルドを作成
iOS の最小サポートバージョンが 13.4 → 15.1 に変更
Android の minSdkVersion が 23 → 24、compileSdkVersion が 34 → 35 に更新
expo-video が安定版としてリリース
- expo-av からの移行が推奨
- ピクチャーインピクチャー などの機能を追加
expo-audio がベータ版としてリリース
expo-file-system/next がベータ版としてリリース
- SharedObjects やファイルハンドルをサポート
expo-camera の改善
- Swift Concurrency の導入で設定の信頼性向上
新しい expo-live-photo
- iOS Live Photos の再生が可能に

expo-image v2 がリリース

useImage フックで事前にメモリへプリロード可能

import { useImage, Image } from 'expo-image';
import { Text } from 'react-native';

export default function MyImage() {
  const image = useImage('https://picsum.photos/1000/800', {
    maxWidth: 800,
    onError(error) {
      console.error('Loading failed:', error.message);
    },
  });

  return image ? (
    <Image source={image} style={{ width: image.width / 2, height: image.height / 2 }} />
  ) : (
    <Text>Image is loading...</Text>
  );
}

📌 Expo Modules API の改善

SharedObject のメモリ管理強化
ExpoAppDelegateSubscriberProtocol に customizeRootView を追加
新しいイベント API useEvent と useEventListener
EventEmitter が C++ 実装へ移行
expo-sqlite に SQLCipher サポート追加
expo-sqlite/kv-store（キーバリューストア API）を提供
- AsyncStorage 互換ながら 同期 API も利用可能
expo-notifications の改善
- アプリ終了時もバックグラウンドタスクを実行
iOS 18 の色付きアイコンのサポート
expo-calendar からカレンダーフォームシートを起動可能
expo/fetch が WinterCG 準拠の Fetch API を提供
React Navigation v7 のサポート
- Expo Router を使用している場合は自動的にアップグレード
React Native DevTools の導入
- SDK 47 の JavaScript デバッガーに代わるもの

🖥 Expo CLI の改善

ユニバーサル Tree Shaking の実験的サポート
- 未使用の ESM インポート/エクスポートを削除
Metro の解決速度が最大 15 倍向上
React Compiler の実験的サポート
iOS run コマンドに新フラグ追加
pnpm モノレポの自動サポート
CSS モジュールのインポートが改善
Expo CLI のサイズ削減
Android/iOS run コマンドの Eager builds サポート

🚀 Expo Application Services（EAS）の改善

EAS Build の iOS ワーカイメージを macOS 14.6 & Xcode 16.1 に更新
新しい "Bundle JavaScript" ビルドステップを追加
- JS エラーを早期検出
EAS Update ダッシュボードの改善

❌ 非推奨・削除

Expo Go でのプッシュ通知は SDK 53 以降非対応
Google Maps は Android 版 Expo Go で非対応
expo-sqlite の CRSQLite サポートが非推奨
expo-av の Video API は expo-video に置き換え
Android 版 Expo Go は Pedometer をサポートしなくなる
expo-camera/legacy, expo-sqlite/legacy, expo-barcode-scanner の削除
app.json の privacy フィールドの削除
create-react-native-app のサポート終了
expo-router の navigate メソッドの動作変更
expo-splash-screen の Android フルスクリーン画像のサポート終了

⚠ アップグレード手順

1️⃣ Expo CLI の更新

npm i -g eas-cli

2️⃣ Expo SDK 52 へのアップグレード

npx expo install expo@^52.0.0 --fix

3️⃣ 依存関係の確認

npx expo-doctor@latest

4️⃣ アプリの変更を確認

expo-av から expo-video へ移行
expo-sqlite の CRSQLite を非推奨に変更
expo-router の navigate の動作変更を考慮
expo-camera/legacy の削除に対応

5️⃣ Xcode のアップデート

iOS の minVersion が 15.1 になったため、Xcode 15 以上が必要

6️⃣ アプリのビルド

eas build --profile development --platform all

🎉 まとめ

Expo SDK 52 は 新しいアーキテクチャがデフォルト化 され、パフォーマンス向上や機能追加 が多数含まれています。expo-video や expo-audio などの新ライブラリが充実し、開発体験が大幅に向上しました。

✅ 今すぐ試す

npx create-expo-app my-app
cd my-app
npx expo start

📌 詳細なドキュメント Expo SDK 52 の公式発表

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